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5月17日午前11時5分より、MOVIX倉敷シアター3にて「ピンクパンサー」。 本編前に「ポセイドン」の予告、場内のチラシコーナーには「オーメン」のチラシと、なんだか30余年のムカシに帰ったようなラインナップ・・・ダイジョウブか!?ハリウッド・・・。邦画といえばこれまた「日本沈没」ときたもんだ。劇場に足をハコぶ度にデジャブに襲われてるよう様な今日この頃・・・。巷では大ヒットコメディのリメイクと喧伝されてる本作だが、スティーブ・マーティンがクルーゾー警部役を故ピーター・セラーズからバトンタッチした新シリーズ開幕と御世辞でも言ってアゲヨウ。「ポセイドン・アドベンチャー」で船長を演じてたレスリー・ニールセンでもヨカった気がするがソレじゃ「裸の銃を持つ男」と区別がつかなくなるカ?チラシの写真などでは今ひとつシックリきた感じがしなかったマーティン=クルーゾーも動き出してみればナカナカの健闘。オリジナル版のケイトー(バート・クウォーク)のおカブを奪ってのジャン・レノとの掛け合いなど、セラーズとは一味違った狂気が持ち味のマーティンの面目躍如。それでもなおかつ節々にみられるカタさは、新シリーズの宿命か?“PART2(?)”に期待したいとオセジでも言ってオコウ。ところでケイトーはどうなるの? かって、架空の国ルガッシュ王国の秘宝から、いまやサッカーチームのコーチの指にはめられるまでに値くずれをおこした宝石“ピンクパンサー”の運命やイカに!?たとえ出演者が総入れ替えされようと、タイトルバックのアニメーションが最大のオタノシミであることには変わりがない。アトはエンドタイトルに映し出されるNG集を見るような気持ちでスクリーンに臨むダケ・・・。 続いて、午後2時よりMOVIX倉敷シアター10にて「明日の記憶」。世界一の大ボケ男クルーゾー警部ダイ活躍の次は、若年アルツハイマーを病んだオヤジの苦悩を描いた真面目なボケのハナシ。 IT関連のビッグプロジェクトに向けて順風満帆の広告代理店の部長佐伯(渡辺謙)を襲う異変。つい先日の約束を忘れ、迷うはずのない道に迷い・・・。 不治の病で記憶を、積み重ねた人生を失っていく残酷な運命の中、唯一の救いは結婚で新たな人生の第一歩を踏み出そうとする一人娘の姿。 式の答辞で嫁ぐ娘を“ふつつか”ではなく“粗忽者”と紹介する。そこには、デキちゃッた婚の大きなお腹の花嫁へのいましめであると同時に一世一代の場においてさえも原稿の置き場を忘れてしまうというミスを犯してしまった自分に対するからかいもふくまれているのだろう。 式の答辞で嫁ぐ娘を“ふつつか”ではなく“粗忽者”と紹介する。ソコツ・・・そそっかしい。あやまち。そそう。おろそか。かるはずみ・・・。おおよそ、いい意味では使われる事の無いコトバなのだが、ここでマズ思い出されるのが古典落語“粗忽の使者”。えてして落語なんてえモノは粗忽者がでなきゃオハナシがまわらないてなもんだが。その粗忽者をそのまま題目に持ってきているだけあって、そのソコツ振り半端でない。唐沢俊一センセイは「ZORO ZOROぞろぞろ」(アスペクト刊)のなかで“この使者は単なる粗忽ではない、口上どころか、日常語すらどんどん忘れていっているのだ。(中略)すさまじいレベルで、粗忽というより脳障害の域に達している”と評している。そのとてつもないバカバカしさと、事態の深刻さのコントラストで笑いをとるのが名人の話芸だが、この度を越したソコツさとこの映画の悲劇が合わせ鏡のように思えてならない。不謹慎とのそしりをおそれずいってしまえば先に観たクルーゾー警部のハカイ的なデタラメぶりもこれと同じ線上で論じられるのではなかろうか? 齢四十を越えた身にはヒトゴトでないのがモノワスレ・・・。モトモト人の顔を覚えるのが大の苦手ときてはタマりません。道で挨拶されれば“ハテ?”と思いながらもニッコリ会釈を返すのが長年習慣化してマス。ムコウも誰だっけ?と思ってたりして・・・。こうしてモノを書いてても、名前が浮かばぬコトしばし。ホレ・・・あの「必殺仕事人Ⅴ」で“花屋の政”を演った・・・「~仕事人Ⅳ」の“主水節分の豆を食べる”で、三田村邦彦の簪の秀と対決した・・・上智大学在学中に受けたオーディションに合格して、「仮面ライダー」こと筑波洋役でデヴューした・・・ここまで出掛かってもなお“村上弘明”の名が出てこないモドカシサ!なんか、脳みそのなかを小さなボウマン船長が漂ってる様子をイメージしてしまうんッすが。「2001年宇宙の旅」‘68のHALが断末魔に恋歌“デイジー”を歌ったように「未来の記憶」のラストでは主人公=佐伯が、病の涯に最愛の妻(古手川祐子)との馴れ初めにまで逆行する。その様子は、難病モノの範疇を超えて時間の旅に出た「バタフライ・エフェクト」に主人公のようでさえある。このあたりが当世の日本映画きっての曲者、堤幸彦カントク一流のトリックか? 原作にほれ込みエグゼクティブ・プロデューサーまで勤めた渡辺謙以下、関係者一同、去年「私の頭の中の消しゴム」なんて映画があったことをワスれていたのだろうか?主人公に若年性アルツハイマーの診断を下す医師の肉親が同じ病に罹っていたり、娘婿(消しゴム~ではヒロインのダンナ)のシゴトがどちらも建築カンケイだったりと同作のパクリ(?)とのそしりを受けてもしょうがないともいえる類似点が随所にあるのも気になった。そういえば去年の「バットマン・ビギンズ」のクリストファー・ノーラン監督の出世作「メメント」‘00も、主人公がヒドイ物忘れをする作品だったネ。もしかして忘れたいのか「バットマン・ビギンズ」を!? 追記・・・場内は年配の観客でほぼ埋められていた。左右を、熟年カップルに挟まれて鑑賞。 “なんて名前の映画?” “明日の記憶” “何の映画?” “ほら、渡辺謙が出る、あのアルツハイマーの・・・” “なんだ、ツマラン・・・ところでなんて題名だ?” ひょえ~、あんたホンモノだよ?
by oka-cpc
| 2006-05-20 05:52
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