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「円谷一 ウルトラQと“テレビ映画”の時代」(白石雅彦/双葉社)読了。 “円谷一”の名を聞いてまず思い浮かぶのが “特技監督”円谷英二の長男・・・東映「宇宙刑事シャイダー」でシャイダーこと沢村大を演じた円谷浩の実父。それよりナニヨリ、御大円谷英二の死後、怪獣ブームの終焉にともなう仕事の現象と累積する赤字でダウン寸前だった円谷プロを辣腕を奮って立て直したプロデューサー。しかし、本書を一読、旧くは朝日ソノラマの“ファンタスティックコレクション”等に始まる関連書籍から得てきた認識を一部改めねばなるまい。脚本家金成哲夫と文字通りの二人三脚で繰り出した初期ウルトラシリーズの傑作エピソードの数々、いまでは実際に触れる機会もまれになってしまっている芸術祭賞受賞のドラマ「煙の王様」‘62等、非凡な演出家であることも知っていたつもりだったが、草創期から勃興気にいたるテレビジョンの歴史の中に記した足跡の大きさを本書で改めて実感させられた感がある。その仕事の多くがいまや埋もれ、顧みられなくなっている理由のひとつが、本文中で語られている。放送中に16ミリフィルムでブラウン管撮りして地方廻りをした番組が本局に戻ると、それらはすべてフィルムに多少含まれる銀を回収するため廃棄されてしまった。NHKがかって極めて高価だったビデオテープをくりかえし利用するために、往年の傑作ドラマ群をことごとく消去してしまっていたのにもにてなんとも暗澹たる気持ちにさせられる。 海のむこうイタリアで、セルジオ・レオーネが“一握りのドルのために”マカロニウエスタンを撮っていたコロ、この日本では1ロールにつき、わずか5円のために貴重な映像文化の遺産が失われていたのであった。 以下次回。
by oka-cpc
| 2007-01-05 15:19
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