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承前 60年代に量産された伊太利製西部劇の蔑称“スパゲッティ・ウェスタン”が日本ではブームの寿命も短かろうとの配慮からか?かの淀川長治センセイのご英断で“マカロニウエスタン”に・・・。どっこい、世紀をマタいで生き延びたそのマカロニ・スピリッツを受け継いで、登場したのが三池崇史カントクの最新作「スキヤキウエスタン ジャンゴ」。 昨年から映画秘宝誌上で話題にノボりはじめ、それなりのキタイを秘めてフタをあけてみれば、“新春スターかくし芸大会”の英語劇よろしくほぼ全篇にワタってセリフは英語で字幕付き。“スキヤキ”“ウエスタン”“ジャンゴ”のお題をもらってデっち上げた三大噺みたいな、エイガでした。これはこれでモノマネ、マガイモノのそしりをよそに世界中の映画バカを魅了してきたマカロニ精神へのリスペクトともいえる。かって欧米の映画人によってでっち上げられたトンチンカンな日本観を意識したセットと本格的に移植されたGUNアクションのミスマッチ感もたのしい。 が、その反面、肝心なトコロで変にマジメになって、かっての低予算映画がもっていたハジけっぷりまで押さえ込んでしまっている点はザンネン。 “スキヤキ”をタイトルに冠したのならアジツケはもっと、肉と野菜といった素材をミナゴロシにすべく、煮えたぎるナベの中に砂糖と醤油をどばどばブチまけてダメ押しに生卵をつけて食べるスキヤキの、無粋でクドい味付けがもっとほしかった。 マカロニのキモといえば本家ハリウッド産西部劇に望むべくもナイ、残酷描写とそれにあらんかぎりの説得力を与える濃いキャラクター。な、ワケだが紅白歌合戦よろしくアカとシロにわかれて血の抗争を繰り返す源氏と平家からしてギトギトした悪辣さが希薄でタンパクにすぎる。 後半における主人公のガンマンがうける暴行も中途半端な印象を受ける。まがりなりにも“ジャンゴ”をタイトルに冠するなら、利き腕を挽き肉機にかけられて“つくね”の材料にされてしまうグライの目にあってもよかったと思う。アっ、つくねはスキヤキの具じゃないっけ!?そのぐらいしないとクライマックスの猛反撃がイキてこないでしょ。 しかしタランティーノがちゃぶ台ひっくり返したり、美術やアクション演出にクロサワ時代劇へのオマージュが捧げられてたりと、後発の「自虐の詩」(堤幸彦監督、中谷美紀、安部寛)や予告編からもそのケッ作ぶりが窺える「椿三十郎」(森田芳光監督)とか話題&批評トモにさぞヤリニクくなるだろうな・・・。
by oka-cpc
| 2007-09-23 21:33
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