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「キャンディ♡キャンディ」「サンダーマスク」「ジャングル黒べえ」「オバケのQ太郎」・・・・。前作「~の謎」の終わりに、短いコメントとともにタイトルが挙げられてた作品群にメスがハイる。 映画作品である「ノストラダムスの大予言」は別格として、大半が人気マンガorテレビシリーズの特定のエピソードが封印に至った背景を追求した前作「~の謎」編に比べサクヒン自体がそっくり表舞台のメディアからスガタを消してしまっている分、問題の根深さを感じずにいられない。 特に「ジャングル黒べえ」は数ある藤子アニメのナカでも好きだったな~。「ドラえもん」の人気が新連載当初、作者や編集者が抱いていたオモワクほど高くなかったのは、現在では有名なハナシだが、“黒べえ”はさらに“ドラ~”の後塵を配しているようだったと記憶している。ページ数も3,4ページが主で終盤には見開きの回もあったような・・・。その最終回たるや僕が購読していた“小学4年生”誌上ではいつもどおりのオハナシに終始して、最終ページの柱に“黒べえ、故郷にかえる、ベッカンコー!さみしくなるな~”といった意味の一文がそえられていた。 TV局主導型の取り組まざるをえなかった分、原作者的な思い入れのウスさは以前から雑誌等のコメントから窺えたが、そのオカゲでアニメ版は“オバQ”“ドラえもん”といった従来の作品群とは一味もフタアジも違ったスラプスティックな快作になりえたのだと思うンですが。 “ブタゴリラ”といえば「キテレツ大百科」のジャイアン的ソンザイの少年のアダ名であるが、そのルーツは「~黒べえ」に登場した奇天烈なピリミーの動物たちのひとつであったし、劇場版ドラえもんの第2弾「~のび太の宇宙開拓史」の舞台になった辺境の惑星には黒べえのペット二本足のゾウ“パオパオ”や“デンデンワニ”といったキャラが暮らしていたりといった具合に藤子ワールドの中でも一定の位置付けがなされているのも事実だ。 世代的に「サンダーマスク」や「オバケのQ太郎」にも強い思い入れがあるが、どうしてもこの1本といわれたら僕は「~黒べえ」と再会したいネ。 この「封印作品の闇」で著者は「ジャングル黒べえ」に関するページの多くをさいて80年代後半におこった「黒人差別をなくす会」の運動がもたらした波乱に言及している。 なるほど真っ黒なハダに顔の大半を占めるような厚い唇の黒べえは格好の攻撃目標だったンだろうな?と、読みすすめるウチに黒べえ封印を取り巻く複雑怪奇な世界にめまいがした。今回取り上げられている他の作品もナルホド、権利やなんかでドロドロなもめかたをしていて前作以上に読んでてツライくだりも少なかったが、この「~黒べえ」封印のカゲには、日本のメディア自体がイマも持ち続けているどうしようもない体質のようなものが見え隠れする。 ムカシ読んだ「新オバケのQ太郎」のエピソードにいこんなのがある。 正ちゃんのママにイタズラかつまみ食いだかを追求されたQ太郎が “やったのは・・・う~ん誰だろう?” と苦し紛れにトボけたのをダレタロウという子がやったと誤解されて難を逃れる。それをきっかけに、正ちゃんやキザくん、ゴジラといった子供たちが自分達の不正をダレタロウのせいにし始めてしまうウチ、最後にはミノタケ2メートル、顔中毛むくじゃらなダレタロウのウワサが一人歩きをはじめて町は不穏な空気につつまれ始める。最後は、コトの起こりとなったQ太郎自身がダレタロウに扮して、石もって追いまわされて一件落着!?といったあらすじだったが“封印作品”に取材した文を読んでいるとこのオハナシがあたまに浮かんできた。 やっぱりだれかがダレタロウにならなきゃ封印は解かれないンだろうか・・・?
by oka-cpc
| 2007-12-20 21:16
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