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「悪魔の手毬唄」を読了。手鞠唄に因んだ見立て殺人から、その捜査の一部始終がず~ッと三人称で進んでくのに最後の最後で物語の記述者が、金田一耕助の岡山県における最大の協力者、岡山県警の磯川警部とワカるのにはいささか面食らった。そういえば、ガイシャの通夜の席でしたたかに酔ってネムりこけてるトコロに次なる殺人が起こって面目を失う件りなどの心理描写なんか他にくらべてイヤに微にいり細に入ってるナとは思っていたが・・・・。 市川箟カントクの映画版では、警部役の若山富三郎が金田一との別れ際の演技が評判をとったが、TVでのオンエア時に観たカギりではなんかウいた感じを禁じ得なかったと記憶している。キネ旬に掲載されたシナリオも併せて読んでみたが、特にそれらしき記述もないのでアドリブと思われる。もしかするとオファーを受けた若山富三郎自身、事前に原作に目を通していてもオカシくないし、そこで感じた違和感が往年のジャン・ギャバンを意識したといわれる演技に繋がったのではないか?と推理してみた。 早朝に読み終えたので、間髪いれずアガサ・クリスティ「スタイルズ荘の怪事件」(ハヤカワ・ミステリ文庫)を晩までに読み終える。ミステリの女王クリスティの出世作にして名探偵ポアロの初登場篇。ホームズもののワトソンに当たり以後、幾度となくポアロと行動を共にするヘイスティングも登場、狂言廻しを務めているが、アタマの血の巡りのワルさは本家ワトソン博士の上をいく。そのトンチンカンな思考ぶりは、読者の推理を邪魔しポアロが追っている犯人から遠ざけようとしているかのようだ。いや、モシカスルトこれこそがクリスティが同作に仕込んだトリックなのかもしれない。 以前読んだ文献によれば「スタイルズ荘~」を書き上げた動機を犯人当てに長けた姉が読んでも最後まで“犯人がワカらない小説”を書きたかったタメとされていた。 あえて記述者に愚者を配し、あらかじめ用意された手がかりから、読者の気を逸らせミスリードに導く・・・・これってかの「アクロイド殺人事件」の犯人像のも合い通じるモノがあるンではないかい?
by oka-cpc
| 2008-02-29 21:41
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